●2020年のREIT市場予測と投資の実践
REIT市場は、東証REIT指数が一時2,250ポイントまで上昇し、投資口取引市場での月間売買高も3兆円を超えるようになっています。
現在のREIT市場は活況を呈していますが、好調な時こそ陥穽(落とし穴)が待ち受けています。好調なREIT市場の中で、投資法人によっては少しでも投資口価格を上昇させたいという思惑から、無理な運用に傾く事例も散見されます。
そこで今回は、投資家が冷静な見方が出来るための解説を行います。またREITの投資パフォーマンスをチェックし、投資口を継続保有すべきか否かの選別が出来るためのポイントを解説します。
この機会に投資ポートフォリオを見直して、長期保有に耐えうるREIT投資の再構築の参考になればと思います。
講師の山崎氏は、2000年よりREIT分析を専門に独立系のREITアナリストとして活動しています。
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■セミナー詳細 |
- REIT市場の実態把握と現状分析
REIT市場での取引はどうなっているのか、現状相場の過熱度はどの程度なのかを解説します。
1) 現在のREIT市場の状態把握
@相場の過熱感を測る
現在のREIT相場の状態を多角的に診断します。
A分配金利回りで相場の実態を把握する
東証REIT指数は容易に入手出来る便利な指標ですが、REIT投資を行うには投資口価格動向を示す東証REIT指数だけでは不十分です。分配金利回りを算出し、これを使った現状分析を行います。
「分配金利回りの形成根拠となっている米国債利回りの動向」
米国金利が低下していることがREIT市場の相場を押し上げている要因なので、米国の金利動向の予測と解説を行います。
B2019年の外部成長と増資の実態
上場銘柄の増資と外部成長は投資法人によってかなり異なった展開になっていますので、直近の不動産価格動向等を踏まえて、REITの増資と外部成長をどのように見れば良いかを解説します。
2) 2020年のREIT市場の予測
現在の相場は2020年まで続くのか、それとも調整が訪れるのかは、投資家の相場観にとって必要です。
米中貿易摩擦・中東情勢等の不確定要素が多く、来年の予測は難しくなってい ますが、REIT市場に限定して予想したいと思います。
3)投資用途別に見た今後の動向
投資家にとって不動産用途別に見た賃貸市場動向の概観を把握しておく必要があります。REITが投資しているセクター(オフィスビル、商業施設、賃貸住宅、物流倉庫、宿泊施設)別に現在のパフォーマンス状況と今後の動向について解説します。
- REIT業界の動向
1)投資法人間の分配金競争
低金利と金融超緩和の中で、REITの一部では分配金競争が起きていますが、ケースによっては長期投資家にとって好ましくない内容にもなっています。そこで分配金競争の実態と問題点を解説します。
2)今後の日本の金融環境の見通し
REITの収益に大きな影響を与える金融緩和政策と低金利がいつまで続くのかはREIT投資にとっては重要な視点です。直近のREITの営業外収益の状況を踏まえて今後の見通しについて解説します。
3)資産運用会社の動向
スターアジア不動産投資法人によるさくら総合リート投資法人への敵対的買収提案は未だ終息していませんが、この影響は新興銘柄へ波及しているとも言えます。
問題の本質は、投資法人の長期に亙る存続可能性の見方ですので、5年〜10年スパンで見た場合の投資法人の存続可能性の診断を行います。
- 個別銘柄の分析
1)東証REIT指数と個別銘柄の投資口価格の相関関係
個別銘柄の投資口価格の動向は、東証REIT指数の動きに連動する銘柄と、連動しない銘柄が混在しています。
個別銘柄の投資口価格と東証REIT指数との相関指数を示し、その背景を解説します。(市場での取引の実態にも迫ります)
2) REITの保有資産と資産運用能力の定性的分析
REIT投資の重要ポイントである資産運用能力は、保有資産の内容や財務内容に端的に反映されます。これらのデータを使って資産運用会社の実力を客観的に判断します。
3) オフィスビル専門6銘柄の比較分析
日本ビルファンド投資法人/ジャパンリアルエステイト投資法人/グローバル・ワン不動産投資法人/ケネディクス・オフィス投資法人/いちごオフィスリート投資法人/インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人
- REIT投資の実践
1)売却候補銘柄の抽出
相場上昇局面では保有投資口の売却のチャンスでもありますが、REIT投資では相場観の見通し、見切り銘柄の選別が必要になります。そこで選別基準による見切り銘柄を解説します。上記3(2)の資産運用能力の評価も適用し、具体的に投資法人を取り上げて解説します。
2)投資口のパフォーマンス検証による保有・売却の判断
保有投資口がどの程度の成績を収めているのかをチェックし、保有・売却・入替の参考となる解説を行います。
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