2018年秋頃から株式市場の相場ボラティリティが高く、不安定な投資環境になっています。REIT市場もその影響で相場が動いていますが、株式に比べると安定的な相場動向だと言えます。
REIT投資は分配金利回り重視なので、REIT以外の要因で投資口価格が下がり、分配金利回りが上昇した時は投資チャンスになります。
2019年のREIT投資は何度も投資タイミングが訪れると予想されますが、REIT投資を行うには客観的な見方に基づいた有効な投資情報が不可欠ですので、改めてREIT投資に必要な情報を整理し解説します。

講師の山崎氏は、2000年よりREIT分析を専門に独立系のREITアナリストとして活動しています。

1. グローバル経済環境の変化と2019年のREIT市場の見通し
   
   REIT市場はグローバル経済環境の影響を受けます。投資家にとっては現在の投資環境をどのように見るかという視点が重要です。2019年の国際政治環境と日本のマクロ経済を予測し、REIT市場への影響を解説します。
   
   (1) 米国の対中政策はどこまで進むか
   (2) 日本を取り巻く課題とその対応について
   (3) 投資家心理はどうように変化するか
   (4) REIT市場の変動要因の切り分け
   
   
2. REIT市場の実態
   
   (1) REIT市場を動かしている要素
   相場動向を表す指標としては東証REIT指数が一般的ですが、現在のREIT市場は東証 REIT指数では投資が組み立てられません。
   本気でREIT投資を行うのであれば、手軽に得られる情報だけでなく客観的な分析に基づいたデータを活用しなくてはなりません。
   そこで最も分かり易い分配金利回りデータを用いてREIT市場の動向、REIT相場を動かしている要因を客観的に把握します。
   �@上場銘柄をグループ別に分類し、グループ毎の分配金利回りの格差を知る
   �A 分配金利回りの形成根拠を理解する
   
   (2) 長期目線で見る投資市場を取り巻く環境の変化
   REIT市場はこれからどのように成長していくのか、今後投資家層の変化が期待出来るのか、長期投資に必要な視点について解説します。
   �@REITの市場規模と上場銘柄数の予測（今後の新規上場銘柄の動向を含む）
   �Aデータによる現状の投資家層の把握と今後の投資家層の広がりの可能性
   
   (3) 投資用途別に見た今後の動向
   投資において基本的な用途別の賃貸市場動向を知 っておく必要があります。
   REITが投資しているセクター別に見た現在のパフォーマンス状況と今後の動向についてデータを使って解説します。（オフィスビル、商業施設、賃貸住宅、物流倉庫、宿泊施設）
   
   
3. REIT業界の動向
   
   (1) 2018年の物件取得状況と増資の実績
   2018年のREITの外部成長と増資を過去と比較するとどのようであったかを解説します。
   
   (2) 2018年の新規上場銘柄と、2019年新規上場銘柄（エスコジャパンリート投資法人）の解説
   
   (3) 今後の金融環境の見通し
   REITの収益に大きな影響を与える金融緩和政策と低金利がいつまで続くのかは REIT投資にとっては重要な視点ですので、2019年以降の見通しについて解説します。
   
   (4) 資産運用会社の動向
   現在の状況を資産運用会社がどう見ているのかは投資法人によってかなり偏差がありますので、それを知ることで各投資法人の資産運用方針を理解することが出来ます。そしてその違いを投資家はどのように見るべきなのかを解説します。
   
   
4. 個別銘柄の分析
   
   (1) 個別の銘柄の保有資産と資産運用能力の定性的分析
   REIT投資の重要ポイントである資産運用能力は、保有資産の内容や財務内容に端的に反映されますので、これらのデータを使って資産運用会社の実力を客観的に判断します。
   
   (2) 銘柄別の投資判断に活用出来る各種データ分析の解説
   投資法人の現状を把握するデータや指標は各種ありますが、ここでは投資家の投資判断に活用出来るオリジナルのデータを中心にして解説します。
   
   
5. REIT投資の実践
   
   (1) 毎月分配金を受け取れる投資ポートフォリオ
   REIT投資は6銘柄の投資口を保有することで、毎月分配金を受領出来るポートフォリオが簡単に組めます。
   この手法はREIT投資としては最もボピュラーなので、このモデルの組み合わせについて特徴別に解説します。
   
   (2) 長期投資視点でのポートフォリオ
   �@今の投資環境で保守的な投資スタンスの投資家向けに、リスクを小さく安全第一を前提とした投資手法
   �AREIT市場が外的要因で変動するのは絶好の投資タイミングと捉える投資家向けの投資手法
   �B今後のREIT投資ではリスクは避けられないという割り切りで、極力高い利回り を追求する投資手法
   
   (3) 2019年の投資判断で留意する事項
   現在のような不透明な状況で、投資家は何を考慮してREIT投資を続けるのかを解説します。